9月7日、「東京銭湯 – TOKYO SENTO -」が開催する銭湯好きのための交流会「OFF呂会」が開催されました。
今回の地域は「高円寺」で開催。
しかも今回はゲストをお呼びして、「風呂無し物件」についてたっぷり語る会となりました。
会場は「小杉湯」さんです。
イベント後には風呂無し物件ツアーも行い充実したイベントとなりました。
9月7日高円寺の小杉湯にて、出張OFF呂会が行われました。とにかく今回は東京銭湯ふ動産を運営してきて
感じていた「風呂無し物件」の面白さを存分に語りたいと思い、開催いたしました。
イベントは銭湯の浴場で行わて、普段裸になる場所を服着たまま入るのに違和感を感じている方々も多かった模様。
小杉湯のオーナー平松さんより小杉湯についてのお話しや、これから小杉湯周辺で行われるプロジェクトなどお話しいただきました。交互浴の聖地!とも名高いファンも多い小杉湯。参加者の中にも小杉湯ファンがたくさんいました!
アルバイトの人も風呂無し物件に住んでいる人も多く、高円寺のエリア自体風呂無しが多いです。
風呂無し物件に住んで、銭湯のある暮らしの面白さを発信している「株式会社銭湯ぐらし」などもこの小杉湯を拠点に行われていました。
銭湯は町とつながっていて、町と人をつなげる場所として銭湯が担っているのだと感じました。高円寺の町だからこそできる銭湯経営という点でもその町ならではを上手に汲み取っているのだなと思います。
来年の3月には小杉湯の隣に食事や、コミュニティーなどをつなげて高円寺の町を面白くするスポットを施工中だとのことで、これもまた楽しみです。
今年の5月から高円寺に住み、風呂無し物件に住んでいます。
東京銭湯ふ動産に問い合わせいただいた時からパワフルな人だな~と思っていました。
安田さんが高円寺に住むまでの流れをお話しいただき、彼女のことをまずは知ってもらうことから。
福祉サービスの仕事をしながら、お芝居もしたり、社会福祉士の資格を取るのに3度も挫折したりと様々な経験をふみ、
もっと芝居がしたいし、楽しいことしたい!と東京へ行くことに決めました。
東京銭湯ふ動産のサイトや、銭湯ぐらしのことも知っていたこともあり、「銭湯のある暮らし、ありかも!」と思い
東京で暮らすなら風呂無し物件を探そうと決意。
彼女に高円寺という町をすすめたのも、芝居がしたい、何か表現したいという思いがあり、
それならクリエイティブな文化がある町がいいのではと思い、小杉湯という若い人たちにも人気のある銭湯との
相性も良さそうだと思ったからでした。
そして高円寺の物件と出会いました。
安田さんの風呂無し物件の楽しみ方としては建物自体の素敵さ。
レトロな所がとても気に入っているそうです。
とにかく安いというのも最大のメリットですねよね。
安いからといって難ありというわけではなく、日当たりもすごくよく、ちゃんとベランダもあります。
そして安田さんは小杉湯でのバイトに応募し働き始めます。
毎日銭湯に入るので、アルバイトしながら最後にお風呂に入っていく。
また、番台に座っていると常連さんとも仲良くなり、自分が働いていないときなどには
脱衣所などで会話を楽しむんだそうです。
最初は不安な独り暮らしでしたが、銭湯での「お帰り」という言葉、地域の人たちとの何気ない会話に
一人の寂しさを感じなくなりました。
風呂無し物件のいいところ
〇家賃が安い
〇建物がレトロで素敵
〇綺麗で足の伸ばせるお風呂にすぐ入れる
〇銭湯でのコミュニケーションで一人暮らしでも寂しくない
〇地域とのつながりを持てた
上記の点が安田さんにとっての風呂無し物件生活を楽しんでいるポイントでした。
今回の参加者さんもほとんどが銭湯好きの方ばかり。
銭湯についてグループで自己紹介。
銭湯の話になるとみんなわいわいと盛り上がっていました。
具体的にどんな物件があるのかをご紹介していきました。
そこで、各物件家賃がいくらかをグループで話し合ってもらい、家賃当てクイズも開催。
「こんなに広くてこの値段なの?!」とびっくりするような物件も。
家賃をずばりあてたチームには東京銭湯ふ動産オリジナルグッズを贈呈しました。
ここで紹介した物件はイベント後に実際にみんなで見学しに行きました。
まずは過去に小杉湯の横にあった風呂無し物件「湯パート」に住んでいたことがある柴田さん。
柴田さんは鎌倉を本拠地に高円寺に2拠点居住していました。
高円寺に帰ってくるとまず小杉湯で銭湯に入り、自分の家を住み開きなどして
地域の方との交流を楽しんでいました。
小杉湯だけでなく、その他の銭湯にも行く機会も増えたそうです。
銭湯でおじさんたちに声をかけて周辺のいい飲み屋さんなどを聞くと、いろいろ教えてくれるので、
いい情報収集の場だったそうです。
特に高円寺の銭湯でのおじさん達の愛想はすっごくよかっただそうな。
二人目は東京銭湯でライター活動もし、蒲田温泉でもアルバイトをしている美月さん。
美月さんは家にお風呂は付いているものの、そこを物置に改良してしまいお風呂には入れない状態を自ら作る
ハード風呂無し物件ユーザー。
毎日日替わりで近隣の銭湯を使い分け、銭湯のあるくらしを楽しんでいます。
持たない暮らしも実践している美月さんにとっては狭いスペースでも有意義に過ごせる暮らしを目指すうえで、
風呂を持たない暮らしは色々な点でストレスがないんだそうです。
例えば掃除する手間もいらないし、光熱費も節約できます。
また家にお風呂があるといつでも入れると思うと意外とついつい後回しになって結局シャワーしか浴びない。
なので、銭湯の開いている時間までに仕事を済ませようとか、銭湯に行った後に飲みに行ったりと
生活の中で軸ができることでメリハリをつけれるようになっているそうです。
あとは毎日銭湯に入ることで、体調管理にもつながります。
皆さんの話を聞くと正直メリットしかない気がしてきました。
お風呂に入れない日は体を拭いたり流しで頭を洗うなんてことも実際はあるそうですが、
化粧品メーカーでも、水のいらないシャンプーとか体を拭くグッズも充実しています。
その後3件の風呂無し物件を見学に。
一つは小杉湯から徒歩30秒。近い!
コンパクトですが、家賃は3万代後半。
角部屋のため、日当たりも風通しも良し。
参加者の皆さんも全然住める!いいね!という声も。
2件目は6畳1室と6畳のダイニング付きという広いお部屋。
こちらも小杉湯から2分と激近。
お家賃は5万円台ですが、広さを重視する方には安いほうだと思います。
最後の1件は高円寺駅から徒歩2分、小杉湯も徒歩6分と利便性抜群!
しかもここはシャワーも付いている物件でした。
参加者の方からも銭湯のある暮らしに興味が湧いた、銭湯好きなら家にお風呂いらないかもと、
前向きな意見が聞けました。
風呂無しに住んでいなくても、銭湯のある暮らしを楽しんでいる人はたくさんいて、
こんなにも銭湯好きがまだまだいるんだなと実感。
皆さんとつながることができて本当に楽しい会になりました。
銭湯ってみんなに癒しを与えてくれて、本当に愛されてる場所なんだなと改めて感じさせてもらいました。
これからも銭湯を楽しめる人とつながっていけるような会にしていきたいです。
そして銭湯のある暮らしをどんどん広めていきたいと思います。
写真撮影:Masafumi Nakanishi @借りたカメラ